今回は、家庭用プリンターインクの色数の違いとおすすめプリンターを詰め替えインクのエコッテが解説します。メーカーによって異なるインクの色の数と印刷の特徴も比較しているので、プリンターインクで悩んでいるかたはぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
各プリンターメーカーのインクの色数は4色か5色か6色
以前は各メーカーともインクの色を細かく設定していて、例えばキャノンは過去にレッド、グリーンといった具合に色を細分化していましたが、最近は多くてもせいぜい6色に落ち着きました。
以下の表に4大メーカーの色数をまとめました。
4色 | 5色 | 6色 | |
---|---|---|---|
Canon | <一体型> BK・C・M・Y | <独立型> 顔料BK 染料BK・C・M・Y | <独立型> 顔料BK 染料BK・C・M・Y GY |
ESPON | BK・C・M・Y | BK・C・M・Y LC・LM | |
brother | BK・C・M・Y | ||
hp | <一体型> BK・C・M・Y |
※BK:ブラック C:シアン M:マゼンタ Y:イエロー
※一体型と独立型はカートリッジの種類
4色5色6色…プリンターインクの色で何が違うのか?
プリンターごとに異なるインクの色の数で、それぞれ使用しているインクの色と代表的なプリンターは下記の通りです。
4色・・・ブラック・シアン・マゼンタ・イエロー
例)一般的なプリンター
5色・・・ブラック(顔料)・ブラック(染料)・シアン・マゼンタ・イエロー
例)キャノン PIXUS MG5530など
6色(1)・・・ブラック(顔料)・ブラック(染料)・シアン・マゼンタ・イエロー・グレー
例)キャノン PIXUS MG7530など
6色(2)・・・ブラック・シアン・マゼンタ・イエロー・ライトシアン・ライトマゼンタ
例)エプソン EP-707Aなど
印刷にこだわりがなければプリンターインクは4色でOK
ブラック・シアン・マゼンタ・イエローの4色を使えばカラー印刷は基本的には問題なく行えます。
なぜ6色のインクを使うインクジェットプリンターがあるの?
では6色を使う機種は何のためにあるのかということになりますが、こちらの機種はグラデーションなどの淡い色の表現が上手にできることが特徴です。
カラープリンターはインクの色よりも薄い色を表現することができないので(※)、ライトシアン・ライトマゼンタ・グレーなどの薄い色を装備することによって、微妙な色の変化にも対応できるようにしているのが6色タイプの機種です。
(※)印刷はインクが打ち出された点の集まりであり、この打ち出される点の大きさを変えることによって色の濃淡を表現し、薄い色のように見せています。
このことから写真印刷の画質にこだわりがなければ、4色でも問題はありません。
ちなみにプロや写真愛好家のユーザー向けには8色や10色装備のプリンターもありますが、こちらはより繊細な色の表現が可能になります。
プリンターインクは黒にも違いがあるって本当?
キャノンの5色タイプはカラー3色に加え、ブラックを顔料と染料の2種類に分けています。
これは顔料を文字印刷、染料を写真印刷という様に使い分けるためです。
(4色タイプだとシアン・マゼンタ・イエローの3色を混ぜ合わせて黒を作り出しています)
現在一般家庭向けのインクジェットプリンターの中で最も色数の多い6色を展開しているのはキャノンとエプソンですが、それぞれ異なる意図を持っているようです。
キャノンの6色は文書と写真をバランス良く印刷できる
Canonのプリンターインク・印刷の特徴
キャノンはプリンターインクのブラックを顔料と染料の2種類に分けています。これは文書印刷用に顔料、写真印刷用に染料と使い分けるためです。
顔料と染料の性質については顔料インクと染料インクの違いは?プリンターインクの成分比較で書いています。
またグレーは何に使うのかといえば、彩度の低い色味を表現する時に使われるそうです。
彩度の低い色味とは、モノクロっぽいカラー(赤・青・黄)がない色のことです。
通常のプリンターはグレーを表現する時にはマゼンタ・シアン・イエロー(赤・青・黄)を混ぜてグレーを作りますが、混ぜて作ったグレーは赤色寄りだったり青色寄りだったりと、少し元の色味が強く出てしまいます。(これはブラックも同じです)
それを始めからグレーのインクを用意することで、鮮やかな色合いを表現することができるようになります。
6色キャノンオススメプリンター PIXUS TS8530
文字印刷だけでなく、写真印刷もきれいにできるすぐれもの。詰め替えインクも発売されているので、高機能を低価格で楽しめます。
エプソンの6色インクは写真印刷に特化した設計
EPSONのプリンターインクの特徴
エプソンは『PX-1004』のようにPXから始まる型番以外の機種は基本的に全て染料インクを使用しています。つまり写真印刷に特化して設計されたプリンターといえます。
さらにその中でも6色が搭載されている機種は、より鮮明に写真印刷ができる機種です。
6色の内訳は通常のブラック・シアン・マゼンタ・イエローに加え、ライトシアン・ライトマゼンタの2色が追加されています。この追加された2色も目的としてはキャノンのグレーと同じで、シアン(青)やマゼンタ(赤)のみでは表現しきれない微妙な色合いを出すために搭載されています。
エプソンのプリンターのCMを見ていてもわかりますが、『写真を鮮やかに印刷出来る』というようなフレーズが目立ちますよね。
写真印刷に特化することで他社メーカーとの差別化を図っているのでしょう。
6色エプソンオススメプリンター カラリオ EP-884A
印刷対応サイズは名刺からA4サイズまで幅広く、文字から写真まできれいに印刷できるプリンターです。もちろん詰め替えインクも発売されています。
キャノンのインク4色は一体型カートリッジ
ちなみにキャノンで4色のインクカートリッジは一体型で、5色や6色のインクカートリッジは独立型です。
一体型はブラックとカラー(シアン・マゼンタ・イエロー)の2種類のカートリッジしかなく、カラーのカートリッジに3色のインクが入っています。
一方独立型はそれぞれの色ごとにカートリッジが分かれているタイプです。
現在は独立型を採用しているプリンターの方が多いのではないでしょうか。
そして一体型カートリッジだとプリンターは安いけどインクが高く、独立型カートリッジだとプリンターが高いけどインクが安いという構図になっています。
4色キャノンオススメプリンター PIXUS TS3530
手軽に写真や文字印刷を楽しみたい方におすすめの機種です。インクにヘッドがついているためにインク代が高いのがデメリットですが、詰め替えインクを使えばデメリットが無くなって、とても気軽に印刷を楽しめます。
詰め替えインクなら基本的には染料インクを使っておけばOK
キャノンやエプソンの純正品では顔料インクもありますが、エコッテの詰め替えインクは基本的に染料インクを採用しています。
(キャノンの詰め替えインクは一部黒のみ顔料インクもあります)
これは顔料インクはインクの粒子が大きいため、染料インクに比べて目詰まりを起こしやすいためです。
顔料インクと染料インクの違いは簡単に言うと耐水性と発色ですが、普段印刷をする中で何か特別な理由がない限りは染料で充分だと思います。
こちらもご参考にしてください→ 顔料と染料インクの性質の違い
エコで手作業が楽しい詰め替えインクは一度やったらやみつきとの声も・・・捨てるはずの空の純正インクカートリッジが蘇ります!!
詰め替えインクはメーカー毎で分かれています。それぞれのページでご覧ください。
この記事を書いた人
- 詰め替えインクのエコッテのスタッフ前野です。