今回はインクジェットプリンターでたくさん印刷していると訪れる廃インクタンクエラーやメンテナンスボックス交換について詰め替えインクのエコッテが解説します。一般的な印刷エラーやインクの不具合ではなく、プリンターの部品交換・メンテナンスとなるため正しく知っておきましょう。
廃インクタンクエラーでメーカー修理が要らず、自分でパーツ交換が可能なプリンター機種についてもあわせて紹介します。
この記事の目次
インクジェットプリンターの廃インクタンクとは?
廃インクタンクとは、印刷で余分に出たインクやヘッドクリーニングで出たカスをためるパーツです。
プリンターは起動時にもヘッドクリーニングをしているので、プリンターを長く使っていると必ずこのタンクは一杯になっていきます。
よくインクのエラーと勘違いされることがありますが、廃インクタンクエラーのときは、基本的にインクには何も問題はありません。プリンターをそれだけたくさん使ってきたという印なので、故障してしまったのではなくメンテナンスの時期がやってきたと考えましょう。
廃インクタンク以外の主なプリンターエラーと解消方法については、以下の記事で詳しく紹介しています。
廃インク・インク吸収体のエラー表示内容は?
廃インク吸収部分は各メーカーによって名称が異なり「廃インクタンク」「廃インク吸収パッド」「廃インク吸収体」「メンテナンスボックス」などと呼ばれます。
プリンターの液晶に表示されるエラー文面は
- プリンタ内部の部品調整が必要です
- インク吸収対の交換が必要です
- 廃インク吸収パッドの吸収量が限界に達しました。メーカーの修理窓口に交換をご依頼ください。
など、こちらも各プリンターメーカーによって表記は異なります。
廃インクタンクエラーが起きやすいプリンターメーカー
キャノン・エプソン・ブラザーを比較した場合、特にエプソンのプリンターで廃インクタンクエラーが起きやすいようです。
原因は不確かですが、キャノンやブラザーに比べて、頻繁にヘッドクリーニングを行うために満杯になりやすいと考えられています。
キャノンの廃インクタンクエラー
インク吸収体のエラー表示とプリント不可までの流れ
キャノンの場合は、エラーが出たらすぐにプリンターが止まるというわけではなく、数回警告が表示されてから、実際にエラーになりプリンターが動かなくなります。
一度廃インクタンクエラーで止まってしまうと、もうプリンターが動かせなくなり、使えるインクも取り出せなくなる場合もあります。エラーが出始めたら、動くうちにメーカーに修理依頼することがオススメです。
廃インクタンクの清掃・交換費用について、キャノンホームページでは、約5,800円~27,800円の間と記載されていました。(2020/10/20現在)
Canonで自分で廃インクパッドが交換できるプリンター
2020年にキャノンから廃インクタンクを自分で交換できるギガタンクのG3360が発売されました。
廃インクタンクの交換方法がとっても簡単で、フタを外して新しいものを入れ替えるだけです。
価格も1320円(2021年3月現在)なので、メーカー修理に出すより時間も値段もお得です。これからたくさん印刷する予定がある方であれば、ギガタンク仕様でインク代も安く、廃インクタンクも手軽に交換できるG3360はとてもオススメです。
エプソンの廃インク吸収パッドエラー
廃インク吸収パッドのエラー表示とプリント不可までの流れ
エプソンも基本的にはキャノン同様メーカー修理が必要です。キャノンに比べて修理頻度は高いですが、交換のコストはキャノンより安いです。メーカーページでは、廃インクタンクの交換だけなら約4,000円と記載されていました。(2020/10/20現在)
EPSONの自分で廃インクパッド・メンテナンスボックスが交換できるプリンター
基本的には廃インクパッドはメーカー交換ですが、エプソンにもいくつか自分で交換できるプリンターがあります。
下記はエプソンのPX-B700の廃インクタンク交換の様子です。
全てのインクジェットプリンターにメンテナンスボックスが内蔵されているわけではないので、対応機種をご確認ください。
EPMB1(メンテナンスボックス)対応のエプソンプリンター機種
KAM-6CL カメ |
KUI-6CL クマノミ |
IC6CL80 とうもろこし |
EP-886AW EP-886AB EP-886AR EP-885AW EP-884AW EP-883AW EP-882AW EP-881AW |
EP-880AB EP-880AN EP-880AR EP-880AW EP-879AB |
EP-982A3 |
メンテナンスボックスは、価格も1,000円前後です。プリンターを修理に出す費用も時間も手間もおさえられるので、メンテナンスボックスを自分でパーツ交換できるプリンターは便利ですね。
特に印刷頻度が高い人にとっては、こうしたメンテナンスボックス交換対応のプリンターもおすすめです。
ブラザーの廃インクタンクエラー
廃インク吸収パッドのエラー表示とプリント不可までの流れ
廃インク吸収パッドの吸収量が限界に達すると、本製品内部でのインク漏れを防ぐためにヘッドクリーニングができなくなります。
廃インク吸収パッドを交換するまで印刷はできません。廃インクタンクの交換費用は1万~2万円くらいです。
Brotherは自分で廃インクパッドが交換できるプリンターがない
ブラザーは自身で廃インクタンクを交換できるプリンターがありません。
ただ、MFC-J6995CDWというプリント可能枚数「15万ページ / 5年」を誇るプリンターがあります。大容量の廃インクタンクをもつため、その耐久性能の上限に達するまで満タンにはならず、交換頻度はとても低いと考えられます。
まとめ メンテナンスボックスや廃インクを知ってプリンターを活用しよう
プリンターによっては、廃インクタンク交換とプリンター買い直しがほぼ同価格なので、その場合はヘッドの劣化状況なども確認してプリンター買い替えを検討しましょう。
知っておきたいプリンターの廃棄・捨て方
各自治体の指定にもよりますが、自宅用のプリンターは家庭ごみとしてゴミ出し処分が可能です。
ゴミとして処分するのがもったいない。という場合は、リサイクルショップやフリマ・ネットオークションでも売れるようなので試してみましょう。
正しいインクカートリッジの廃棄・捨て方
メーカーの純正品であれば、リサイクル用の回収ボックスに入れましょう。回収ボックスは家電量販店や郵便局など、多くの場所に設置されています。
未使用や使用途中のインクカートリッジも回収ボックスを利用できます。もし、近くに回収ボックスがない場合や、純正品以外で回収ボックスを利用できない場合は、自治体のゴミ分別のルールに従って可燃ゴミか不燃ゴミとして出しましょう。
よくある質問
廃インクタンクとはなんですか?
廃インクタンクとは、印刷で余分に出たインクやヘッドクリーニングで出たカスをためるパーツです。よくインクのエラーと勘違いされることがありますが、廃インクタンクエラーのときは、基本的にインクには何も問題はありません。
エラー表示内容はなんと出ますか?
各メーカーによって表記は異なります。「1.プリンタ内部の部品調整が必要です。」「2.インク吸収対の交換が必要です。」「3.廃インク吸収パッドの吸収量が限界に達しました。メーカーの修理窓口に交換をご依頼ください。」などがあります。
廃インクタンクエラーが起きやすいメーカーはありますか?
キャノン・エプソン・ブラザーを比較した場合、特にエプソンプリンターで廃インクタンクエラーが起きやすいようです。
原因は不確かですが、キャノンやブラザーに比べて、頻繁にヘッドクリーニングを行うために満杯になりやすいと考えられています。
プリンターの廃棄はどうすればいいですか?
各自治体の指定にもよりますが、自宅用のプリンターは家庭ごみとしてゴミ出し処分が可能です。
リサイクルショップやフリマ・ネットオークションでも売れるようなので試してみましょう。詳しくは「プリンター廃棄|お得な処分方法・捨て方をまとめました」をご参照ください。
廃インクタンクを自分で交換できるプリンターはありますか?
キャノンG3360は廃インクタンク(メンテナンスカートリッジ)を自身で交換可能です。詳しくは「キャノンG3360のメンテナンスカートリッジ交換は簡単でコスパ最強!」をご参照ください。
この記事を書いた人
- 詰め替えインクのエコッテのスタッフ前野です。