この記事の目次
残量検知無効操作とは?
キャノンBC系カートリッジには、インク残量を検知するICチップがついており、中身のインク量や印刷枚数などをもとに、インクの残量を検知しています。
一度残量がゼロになったカートリッジは、たとえ中のインクを補充してもカートリッジ本体のICチップが「インク残量なし」と認識しているため印刷できません。
そのため「残量検知無効操作」を行い、使い切ったカートリッジのインクの残量検知を無効化し、再び使えるようにします。
残量検知無効操作後は、下記のようにインク残量が表示されなくなりますが、問題なく印刷ができます。
残量検知無効操作はICチップごとに行う必要があるので、新しい純正カートリッジに交換すると残量検知は復活します。
キャノンBCI系(BCI-381+380やBCI371+370)については、キャノンインクの残量検知を無効(リセット)にする方法【BCI-381+380、BCI-371+370】をご覧ください。
詰め替えインクは残量検知無効操作が必須
詰め替えインクはカートリッジにインクが入っていても、ICチップ上ではインク残量がゼロなので、交換した後はそのままでは印刷をすることができません。
リサイクルインクや詰め替え後のインクは残量を検知しないように必ず残量検知無効操作をしましょう。
残量検知無効作業後は、残量が表示されませんが、故障や不具合ではありません。
動画でも残量検知無効操作を解説しています↓
残量検知が無効化されるタイミング
インクの残量が少なくなってくると、下記のようなメッセージがプリンターやパソコンに表示されます。
メッセージの内容によって「印刷が継続される」のか「残量検知無効操作が必要」なのかが異なります。
× 印刷が継続される | 〇 残量検知無効操作が必要 |
・インクがなくなった可能性があります
・インクが少なくなっています
|
・インクがなくなりました
・インクなしを検知しました ・インク残量が正しく検知できません |
印刷が継続される状態の場合は、まだ少しだけインクカートリッジに残量があると認識されているのでそのまま印刷が継続します。この時はまだ「残量検知無効操作」は出来ません。また!マークも消えません。
「インクなしを検知しました」などの表示が出た場合は、インクが完全になくなった状態なので印刷を継続するため残量検知無効操作が必要になります。
★スタッフからワンポイント★
残量検知無効操作手順
印刷が止まりメッセージが表示されたら、インクの補充に合わせて残量検知無効操作を行います。
プリンターに液晶がないものは、パソコンを立ち上げてプリンターの状態を確認しながら行うとスムーズに操作が可能です。
※下記では操作例としてTS5330のブラックをインク交換・残量検知無効操作しています
①残量なしが検知される
②インクを補充する
③インクをプリンターに戻す
④残量なしが検知される
⑤ストップを5秒以上長押し
⑥再度印刷可能になる
残量検知がされていないのでインク残量の色が白からグレーに変わりました。
残量検知はカートリッジに対して行うので、また新しいカートリッジに交換すれば、その色は残量表示がされるのでご安心ください。
残量検知無効操作中のパソコンの表示
プリンターに液晶がない場合はパソコン画面を見ながら操作を行ってください。
プリンターをパソコンにつないで、表示を確認しながら作業を行うとスムーズに操作が可能です。
①インクなしが検知される
「インクがなくなりました」「インクなしを検知しました」などと表示されたらインクを補充または交換します。
→「インク残量が無くなったインクが取り付けられています。印刷を続けるにはインク残量検知機能を無効にする必要があります。」という意味の表示が出ます。
→「インク残量検知機能を無効にするとプリンターの保証が受けられません」という意味の表示が出ます。
→「はい」を押して進みます。
②ストップボタンを5秒長押し
ストップボタンを5秒以上長押しするように指示されるので、指示に従い長押ししたら操作は完了です。
残量検知がされなくなり、推定インクレベルが表示されなくなりましたがこの状態が正常です。インク補充のタイミングは印刷のかすれを参考にこまめに補充してください。
キャノンのインク残量はどう検知されている?
インク残量はインクの中身の量に関係なく、吐き出したインクの量を記録してICチップが残量を検知しています。
そのため、たとえば、新品のカートリッジを半分使って、そこに詰め替えインクを補充してもインク残量は増えず、一定量使用したら使用済みと認識されます。
詰め替えインクは、インクをすべて使い切ったはずのカートリッジにインクを詰め替えているので、たとえインクが入っていてもキャノンプリンターに残量検知でゼロと認識されます。
次回の補充タイミング
残量検知無効操作後はインクはこまめに補充してください。こまめに補充することで「空打ち」や「スポンジの乾燥」を回避できます。
インクの補充量は取扱説明書を参考に補充してください。インク残量は目視では確認できないので、キッチン用の細かい単位が測れる電子スケールで重さをはかってください。
特に一体型のBC系は入れすぎると空気の抜け道が無くなり目詰まりするので注意してください。
よくある質問
残量検知無効操作ってなに?
純正カートリッジにはICチップがついており、中身のインク量や印刷枚数などをもとに、インクの残量を検知しています。
使い切ったカートリッジは、プリンターが「インク残量なし」と認識しているため、印刷ができなくなります。
「残量検知無効操作」を行うことで、使い切ったカートリッジのインクの残量検知を無効にすることができ、再び使えるようになります。
一度、「残量検知無効操作」を行ったカートリッジのインク残量は表示されなくなります。(インクがなくなった場合、空打ち状態で印刷されます)新しい純正カートリッジに交換すると、残量検知は復活します。
残量検知無効作業手順を教えてください
手順は下記のとおりです。
「1.残量なしが検知される」「2.カートリッジを取り外す」「3.インクを補充する」「4.インクをプリンターに戻す」「5.再度残量なしが検知される」「6.ストップを5秒以上長押し」「7.再度印刷可能になる」
インク残量はどう検知されている?
インク残量はインクの中身の量に関係なく、吐き出したインクの量で残量を検知しています。なので、一定量吐き出したらたとえ途中でインクを補充しても残量はゼロと記録されます。
対象のインク型番は?
人気のBCI-381+380、BC-345/346など、形や型番にかかわらずキャノンの詰め替えインクはすべて残量検知無効操作が必要です。
補充・交換のタイミングはいつですか?
詰め替えインクの場合、インクはこまめに補充してください。こまめに補充することで「空打ち」や「スポンジの乾燥」を回避できます。
この記事を書いた人
- 詰め替えインクのエコッテのスタッフ前野です。